田舎のおっさんの日本の進みかた

みんな幸せな国の形を考えたり時事ネタ考察等

ベーシックインカムを本気で考えてみよう

ベーシックインカムとは

ベーシックインカムとは国民全員に生きていく上で必要な最低限のお金を配ってしまおうという制度です。このお金は高い税率の所得税から拠出されます。「ベーシックインカム 試算」で検索してみると、日本国民に毎月10万円づつ配ろうと考えた場合、所得税40%で帳尻が合うそうです。

私の考えるベーシックインカム

  • 全員に生きていける充分な金額を配る

ベーシックインカムを社会実験で施行している国はヨーロッパを中心にいくつかありますが、成功している事例は皆無です。なぜなら対象者を貧困層に限定しているからです。また、配布金額も僅か、生活を維持できる充分な金額ではありません。贅沢はできなくても健康で文化的な最低限度の生活を送れる金額を支給すべきです。それも公平の一つの在り方だと思います。

一人辺りの配布額は10万円だと恐らく高齢者一人世帯では厳しいでしょう。12万円程度を一律にすべきです。すると、所得税率も変わってきます。ベーシックインカムはすでにシステム面に於いて税金の累進性が働きますので、これまでの累進課税方式は外国人労働者等、ベーシックインカム対象外の方に適用になります。

外国人でベーシックインカムを貰いたい方は、帰化してくださいという理念です。また、日本国籍でも海外で働いて海外に所得税を納税されている方は対象外となります。

ベーシックインカムのメリット

生活保護、年金、社会的マイノリティの保護、失業手当等のセーフティネットの性質を全て備えます。その上で均一的に配布しますので不公平感もありません。

子供を作れば作る程裕福になる制度です。大家族の貧困問題を一気に解決できるので日本の人口動態を劇的に変えるものになります。

日本全国同じ金額を配布することにより、物価の安い地方の生活の優位性が生まれます。結果、地方の人口流出をある程度抑える事が可能です。一方、ビジネスには都市部に優位性がありますので、個人の思い描くライフスタイルに合わせてより自分らしい人生を目指す事ができます。

ベーシックインカムのデメリット

  • 労働意欲の減少

頑張って仕事をしても半分も税金として取られる、働かなくとも生きていけると感じるのは問題であるという指摘があります。

  • 社会の変化が劇的過ぎる

行政システムと社会が変化しすぎるので、導入時に大混乱が起こる可能性が高いです。

嫌な仕事を生活のためにやる必要がなくなることから、離職率の上昇があります。しかしこれはブラック企業の撲滅と表裏一体のものです。結果、労働者賃金は上昇するでしょう。

現状地方自治体が行うセーフティネットを国家が行うので、地方自治体の扱う金額は減少し、国の扱う金額は非常に大きくなります。

なぜ議論されないのか?

 今回メインに言いたい項目はここです。与党自民党は支持団体に大企業経営者集団の経団連が居ますが、お金持ちに厳しいベーシックインカム制度は与党から議論を切り出すと批判の的です。

 では、野党はと言うと、格差是正セーフティネットの充実を目指す社民党共産党はその党の目指すところです。しかし、ベーシックインカム導入には、避けられないハードルがあります。それは、ベーシックインカムは現状憲法違反であるからです。

憲法には、日本人の義務として、労働、納税、子供に教育を受けさせる義務があります。このうち、労働、納税の義務の遂行に反するものであるからです。野党が憲法改正に反対な以上、議論すら起こり得ません。これは個人的な予想に過ぎませんが、恐らく彼等は9条を守るために、それ以外の憲法を変える事も前例を作りたくない視点から敢えてベーシックインカムについて口を閉ざしているのではないかと私は考えてしまっています。

総括

日本の人口の減少に伴い、仕事量は減り、その中でもAI(人工知能)が人間の代わりに仕事をする時代が近づいていると言われています。政治家は人口が減るとGDPが減ると考えている様ですが、そんな危機的状況でも、既得権益を守るだとか、与党への攻撃や党のポリシーが大事であるがゆえにベーシックインカムに対する議論すら起こりません。日本人にとって、一番大切なのは国家としての日本を存続させ、国民一人一人が幸せに人生を送る事です。政治家の皆さんが自らの理想と党利党略の間で悩んでいる現実も勿論素人なりにお察ししていますが、こんな風に思っている国民も中には居ると発信させていただきたいと思っています。私は日本の存続と国民の幸せのためにベーシックインカムを導入すべきと考えています。