田舎のおっさんの日本の進みかた

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選挙制度を見直そう

今の選挙制度の問題

 現在、日本の選挙制度小選挙区比例代表並立制という制度です。この制度、改めた方が良いというのが田舎のおっさんである私の考えです。

  • 被選挙権上の不平等

先日の記事にも記載しましたが、小選挙区で落選しても比例代表で復活の可能性があるということで、無所属には非常に不利なシステムです。ベテランや大物の政治家が受かりやすいシステムで、これでは選挙権の公使において民意を正確に反映できるとは言えません。

  • 投票上の不平等

 仮に非常に自分の考えと近い候補者が居たとしても、自分がその選挙区に住んで居なければ投票できないというのは、問題です。また、本来野党はそれぞれ異なる思想だから別個の党であるわけで、選挙協力により、選挙区に支持したい野党候補が居らず、結果選挙権の行使は比例票のみとなる可能性もあります。これは最大2倍の格差まで司法で許される一票の格差問題よりも更に深刻な問題であると思います。

  • 選挙資金

 これも非常に問題があり、被選挙権の乱用を防ぐ目的もあるでしょうが、国政選挙で供託金も含めると数千万円のお金がかかります。これでは金持ちであるかスポンサーを付けた人間しか被選挙権の行使が出来ません。清廉潔白で志高く実力があっても、スポンサーを持つ器用さか財力、それらを持ちうる運、いずれかが無ければ一般人は被選挙権を持っていないに等しいのです。

理想の選挙制度

 さて、現在の選挙制度の問題を列挙しましたが、これは一つの方法で解決します。それは、大選挙区制度にしてしまう事です。国政を全国統一選挙にしてしまうという事です。当選者は得票数に応じて議決権を持ち、トップ当選議員は非常に強力な権限を持ちます。代わりに相応しくない議員を罷免する国民投票のハードルも下げ、国民が権力の濫用を抑制する制度を作るのが妥当でしょう。

大選挙区制のメリット

  • お金がかからない

 一見、全国行脚できるのは一部の金持ち候補者だけでお金がかかりまくりと思うでしょうが、それは違います。web上の特設ページで選挙活動をすれば良いのです。討論も様々な組み合わせでたくさん行い、有権者の判断材料を増やすべきです。

  • 公平

 一票の格差ゼロ。日本全国投票したい人に投票できます。また、現在の制度ではギリギリ当選した候補と圧倒的人気で当選した候補も国会議決権は同じ一票。これは良くないと思います。

  • 地元への利益誘導を防ぐ

 地元企業との癒着を防ぐなどがメリットとなります。厳密には無くなりませんが、選挙の決め手ではなくなります。

デメリットは?

 デメリットは既存政治家の選挙基盤が無くなることです。これは主権者たる国民の害には概ねならないと思います。そしてもうひとつ、政治家の権限が非常に強くなり、人気商売となり、マスコミの世論操作の影響を受けやすくなることです。現在、これが致命的ですが、日本の民主主義をアップグレード出来れば、解決できると思います。これについては後日やりたいと思っています。

総括

 現在の選挙制度は非常に不公平な制度です。しかし野党が一票の格差について言及してもこの制度改正に踏み込めないのはこの制度を作ったのが現在の野党で彼らにとって都合が良いからです。すなわち野党同士での選挙協力がしやすいという事です。また、与党も一定数議席数の確保が約束されていますので、敢えて根本的に改正するつもりはありません。果たしてこれで良いのでしょうか?